9/22(木・祝) 「フェチフェス08」潜入レポ!@綿商会館
はじめまして。猫蔵(ねこぞう)です。
9月22日、「フェチフェス08」が開催されました。
私事になりますが、日本のお祭りに出没する“見世物小屋”に魅了されて十余年。
そう、縁日の片隅で“蛇女”を出し物にしているあの小屋です。
その追っかけをしているうちに、ライター業に片足を踏み入れていました。
そんな僕が「フェチフェス」に辿り着いた理由。
それはここに、あの“見世物小屋”と同じ匂いを嗅ぎつけたからでした。
なかでも、「怨念ガールズ」が仕掛けたお化け屋敷型のアトラクション。
これ、実際に神社の縁日で小屋掛けしてもいいんじゃない?
造詣のクオリティはもとより、ゆるさと狂気のバランスが、絶妙だったんです!
先に体験されたベテラン漫画家の千之ナイフ先生も、興奮冷めやらないご様子でした。
さて、いまではめっきり少なくなってしまった縁日の“見世物小屋”が、いわゆる普通の“芝居”や“演劇”とは異なる点。
僕が「フェチフェス」を語る上でどうしても外せない部分なので言わせていただきますが、それは、演者と観客とがとり結んだ共犯関係にこそあります。
たとえば、「怨念ガールズ」の美少女が演じる、乳房を六つもつ妊婦。
彼女は、「わたしの赤ちゃんとりあげて!」と、順路を辿ってきたお客に懇願します。
お客は、このフリークスめいた妊婦のお腹に、「エイヤ!」とみずからの腕を突っ込むしかありません。
そして、モゾモゾと彼女のお腹から胎児を探り当てる必要があります。
この共犯関係が、なぜか心地良いんです!
この不思議な空間がもつ味わいは、いわゆる“芝居”や“演劇”のもつ面白さとは、明らかに異なっています。
それは、フィクションと現実とが未分化ゆえの楽しさといえます。
アニメ『夏目友人帳』を髣髴とさせる、人間と妖怪とが何気に肩を並べてお茶をすすっているような、日常めいた非日常のシークエンス。それが確かに、ここ「フェチフェス」の会場にはありました。
しかも“フェチ”という言葉には、よい意味でのポップさがあります。“変態”が駄目でも、“フェチ”なら許されるんです(笑)
だから、エセフェチの人も、真性のフェチの方も、フェチの若者も、お年を召されたフェチの方も、果ては縄文人さんも、見世物小屋を失業中の蛇女さんも、みんなみんなフェチフェスの会場をねり歩いていたら、なんと楽しいことでしょう!
ナチュラルにそんなことが起こりうる空間を、僕はこれまで“見世物小屋”を除いて他には見たことがありませんでしたから。
これですね。歴史あるイベントなんですね。女王様と同棲している百キロ超えのnoiseマニアが調教器具を造っているというので池袋まで見に行ったり、セラの知るフェチものは下水臭の漂うものでした。こちらはお洒落ですね。