MetamorphoseTokyo#1 トランス＆ケモノトランス＆人外＜その１＞

――変身したい！

人は誰しも変身願望を内に秘めているのではないか？

――今の自分とは異なる姿に。それも人ではなく人外に。人の姿からかけ離れた存在に……

そんな人には言えぬ願いを思いっきり発散できる場が「メタモルフォーゼトウキョウ」である。ここには、着ぐるみ、ケモノ、男の娘、ゼンタイなど、性別や種別すら超越した者たちが集う。彼らは、交流や撮影などを通して、非日常の世界を堪能するのだ。

 

今年6月に開催された「メタモルフォーゼ東京プレオープンイベント」――その4ヶ月後の10月17日、「MetamorphoseTokyo#1」が開催された。場所は、世田谷区・プラネアール明大前スタジオ。今回の記事では、熱気に包まれた「MetamorphoseTokyo#1」の模様を紹介しよう。

 

人と人外との境界線上にて

会場入りした私にスタッフさんが声をかけてきた。「上の階では牛が完成して盛り上がってますよ」

――牛！？

何のことかと思っていたら、上の階から階段を下りてくる人影が……

その姿はまさに牛！！

この牛さんは、フェチフェスでもFFN2として活躍中のりむるさん。特殊メイクで使用される液体ゴム「リキッドラテックス」で全身に牛柄の模様を描いているのだ。

会場入りして早々衝撃を受けた私だが、この後、他の個性的な皆さんに次々と出会うことになる。

一番左のきるまんださんは、四肢切断手術（？）を経て人犬となった。私はその手術を手伝った後、きるまんださんを公衆電話前に放置してきたのだ(笑)

――電話をかけたくてもかけられない……

きるまんださんから哀愁が漂っている。

 

リキッドラテックスでくっついたり、剥がしたり

4階への階段を昇っていくと、化学薬品っぽい臭いが鼻腔を刺激した。

下田メギさんのブースでは、リキッドラテックスを用いたボディペイントが行われていた。

――臭いの原因はこれだったのか！！

フェチフェスでもお馴染みの伊波ひふみさんととだともやさん。ゴムでベタベタになった体をくっつけたり、ゴムを剥がしたりして遊んでいた。

後半では、下田メギさん自身も全身にリキッドラテックスを塗りたくり、それをベリーッと剥がすフェチプレイを実演。私も、メギさんの体から液体ゴムを剥がさせてもらった。剥がす快感！！

 

リキッドラテックスコーナーの奥には、可愛らしいフロート（浮き輪）が並んでいた。これらは一体何に使うの？

こちらは、Gentouさんのフロートプレイブース。

――そもそも「フロートプレイ」って何？

実は、可愛らしいフロートの中には人が入れるようになっている。入れるといっても、もちろん窮屈である。それでも無理やり人体を押し込み、ファスナーを閉めるのだ（今回の体験者は男の娘アイドル・美月葵さん）

フロートは改造されていて、空気を入れていくと中に入っている人がギューッと圧迫される仕組みになっている。中の人は圧迫感や拘束感、息苦しさなどを、外の人は見た目の可愛らしさを楽しむフェチプレイだ。これはもう、特許を申請してもいいくらいユニークな発想！

 

他にも、バキュームベッド体験などができたり、muzzloopグッズを購入できたりと、さまざまな楽しみに溢れていた。

 

あちこちで撮影会が始まる！オフィスあるあるにベッドシーンまで

あちこちで撮影会が始まるのも面白い。

夕日の光が降り注ぐ屋上で、犬装家のゴム犬さんやカワサキさんらを撮影。こんなにもかっこいいワンシーンを撮影できるのは「メタモルフォーゼトウキョウ」だけ！

屋内に入ると、そこはオフィスの風景。

ノリのいい皆さんは、さっそく「オフィスあるある」ネタを披露。カメラを持っている人たちはシャッターを切りまくった。ワンコがオフィスにいるシーンなんて、めったに撮影できないからね(笑)

 

仲良しのお二人さんはこの後どうなっていくのか？

病院で入院。さらには……

濃厚なベッドシーン！何だ、この光景は！？エロ過ぎる！！(笑)

 

撮影スタジオを貸し切ったからこそできる楽しみ方の数々。自分が変身したい人だけでなく、着ぐるみやラバーなどが好きな人、撮影が趣味の人、面白いものを見たい人……誰もが楽しめるひとときだった。（続く）

写真・文＝みみずく