フェチフェスアンダーグラウンド映像祭 ~「アチラ側」への道、こちらです~

初めまして!フェチフェス新人ライターのemil(エミル)と申します。美酒と美食と美女と美少女が大好きなアラサーです。皆様どうぞよろしくお願いいたします。 11月8日(日) 千駄ヶ谷So Spaceにて開催されました、「フェチフェスアンダーグラウンド映像祭」へ行ってまいりました。目にされた方も多いであろう印象的なフライヤーには、「君の感性は尖っているか」と綴られていましたね。どうにかこうにか回答したいぞと馳せ参じたのですが、その空間は流石フェチフェス、「フェチとは何ぞや」のオンパレード。会場は、物販ゾーンと映像上映ゾーンにわかれておりました。受付を済ませ、物販ブースゾーンからお邪魔します。 のっけから眩い美女、みおりさんが迎えてくれました。眼福です! 実は彼女、白い太ももが大変に痛々しい状態でした。ご本人は平然としていらっしゃって、笑顔でお写真にも応じてくださったのですが、こ、これは・・・オトナの事情で掲載NGです。実際に会場へ行かないと知れないこともある。こんな素敵でデンジャラスな出会いも、イベント参加の醍醐味ですね。 ちなみに物販では、氏賀Y太さんの同人誌や、ゴア・フェティッシュアートフェスティバル「艶惨」のフライヤーなども手掛けるGENKさんのイラストがプリントされたTシャツなどもありました。So Cool!! そして、死体写真家・釣崎清隆さんのブース。釣崎さんの写真が私達に見せてくれるのは、肉の形。生の先にある死の姿。そこに息づく、命の気配を感じとることができました。 MADシリーズでお馴染み、V&Rプランニングのブースでは、なんと歴代のデスファイルシリーズとジャンクシリーズのVHSパッケージラベルを一挙大公開!マニアにはたまらない&こういうものが好きな人の好奇心に火をつける素敵なコレクションでした。DVD化されていないところもまた、ファン心理をくすぐります。 ちなみにこういった映像や情報は、東南アジアから仕入れてくるのだそうです。現代日本は清潔すぎて綺麗すぎて、汚いものや醜いものを見る機会がありませんね。死だって、多くのものが病院や警察で管理されています。死を、触れてはいけない、聖域にあるようなものにしてしまうのって、本当に良い、いや、正しいことなのでしょうか。・・色々と考えさせられてしまいます。 そしてこちらは、人体をモチーフとした立体作品やタトゥーシールなどを制作するREINAさんのブース。売り子のかちゅしぃ~さんと、仲良しツーショットいただきました。売られているタトゥーシールは、ポップで猟奇カワイイ! おふたりともオシャレに貼っていらっしゃいました。ハロウィンは終わってしまったけれど、クリスマスパーティーや忘年会にも使えそうですね。 明るくて優しくて笑顔が素敵なお二人のまわりには、ファンの方が次々と集まっていました。デザインフェスタにも出展されるそうなので要チェックです! 映像上映ゾーンは、コンペディション部門と招待部門に分かれておりました。コンペ部門では、事前に公募され、審査を通り抜けた映像作品が、観る方々の感性を刺激します。世界各国から集まったキレッキレの作品達、私もいくつか拝見しました。日本で生まれ育ったがゆえの共通認識に納得したり、海外アーティストゆえの発想や着眼点に驚いたりしながら楽しませていただきました。文化的背景などによっても使われるモチーフが異なっていて、「文化が違えば感覚も違うんだな」と、改めて感じたりもしました。 どういうことかと申しますと、たとえば。日本のお化け屋敷は、どことなく湿っぽくて陰気くさくて足のない幽霊が出てくるけれど、欧米のホーンテッドハウスは、甲高い悲鳴が聞こえたりゾンビがおそいかかってきたりする。そういう「感覚の違い」です。 ちなみに、土足NGの地下フロアでは、靴にカバーをかけていただきました。私はこのカバーに、なんともいえない胸キュンを覚えてしまいました。嗚呼・・・禁断の世界に入る感じがする。ただ土足がダメなだけなのに。妄想炸裂。 そして私はこのたび「実は今日がフェチフェスデビューなんです」という、はにかみ笑顔が最高に可愛らしい、フェチフェスガール研修生のめらみるくちゃんを激写させていただきました。やったね! 彼女のポテンシャルに期待が高まります。 物販、18禁ブースにもお邪魔しました。ラバーフェチ、ゼンタイ、アニメやその他諸々、沢山のDVD作品を手に取ることができました。 黒ゼンタイにウサギ耳の素敵なお客様も激写させていただきました。もっとお近づきになりたかった・・。私も次回はゼンタイ着用しちゃおうかしら。うーん、ラバーも捨てがたい。困ったものです。 招待作品の上映ゾーンでは、氏賀Y太原作、佐藤サド監督、ニコニコ生放送でも話題持ちきりだった「まいちゃんの日常」PVも放映されました。そして2016年、なんと新作「まいちゃんの日常:血肉の館(仮)」が公開予定です。原作には登場しなかったキャラクターとして新作に登場するメイド役、名無しの千夜子さん、同じく出演女優の今駒ちひろさん、さらには佐藤サド監督と、3人の舞台挨拶もありました。フェチフェスだからこそ笑えてしまいましたが、多分あまり笑ってはいけないような気もする撮影秘話などが盛り沢山のステージに、集まった皆様も大興奮。公開が楽しみです! そして個人的にも沢山笑わせていただいたのと、お客様一体となって大変盛り上がっていたのが、下関マグロさんと早川瀬里奈さん、範田紗々さん、REINAさんの4人によるトークショー。皆様の出演作や作品、それぞれのフェチ、性癖など、ぶっちゃけトーク炸裂でした。観客の皆様も自然とオープンになれていて、どこか温かい空気に包まれる会場内。 こういう話って日常生活ではタブー視されがちだけれど、ふとした突破口があると色々な人の口から「実は自分も・・・」とこぼれてくるから不思議です。誰もが、何がしかの「人に言えないコト」を抱えている。そしてそういうものを時々表に出せる機会があると、ものすごくスッキリして自分を受け入れてもらった気になれたり、他人に対する理解も深まったりするのだと思います。そういう役割を担っているもののひとつとして、映像や造形を創作するアーティストや、パフォーマンスを提供する俳優がいる。彼らが私達を、「日常の向こう側」すなわち「アチラ側」へと連れていく手伝いをしてくれる。「死」なんてのも、「アチラ側」を想起させる判りやすいキーワードだから、とても引力がある。引きずり込まれそうになります。 もちろん本当は、アチラ側に何か素晴らしいものがあるわけじゃなくて、誰もが、自分の内側に、甘美な何かを持っているのです。フェチって、そこへ向かうための妄想なのではないでしょうか。「フェティシズム」という言葉は、もともと文化人類学の分野で生まれた言葉で、現在一般的に認知されているものとは少し意味が違います。けれど「ある人間のもつ特別な価値観」という意味では共通しています。その価値観は本来誰かと共有できなくて構わないはずなのだけれど、それでも人間は「人のあいだ」に生きている生き物だから、時々ふと、共感したくなる。そのための場として、フェチフェスが有意義な存在なのではないでしょうか。そんなことを思いました。 今回の上映作品、トークショー、全てをご紹介できているわけではありません。どうかご了承ください。本当はまだまだ書きたいことがあるのですが、あとは皆様の感性で、道なき未知の道を、歩んでいただきたいと思います。 […]

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