まにけっと<その2>~拘りのAVメーカー紹介~V&Rプランニング・ラッシュ・餌的屋
まにけっとには、一癖も二癖もあるAVメーカーさんがいくつか出展していた。特殊な嗜好や性癖を扱うメーカーさんだけに、人によっては顔をしかめるかもしれない。逆に、そうした特殊な世界観を求めているマニアにとっては、お宝映像の数々を提供してくれるのはありがたい限りであろう。
まにけっとは、真っ昼間の渋谷で開催される健全なイベントなので、そこに集うメーカー関係者さん達も紳士的だ。私は、彼らにお話をうかがってみることにした。
会場内をウロウロしていると、頭に巻き●ソを乗せたお兄さんに出会った。
笑顔がまぶしいこちらのお兄さんは、フェチフェスもお世話になっている『V&Rプランニング』のスタッフさんだ。「V&Rプランニングさんを取材したいのですが……」というわけで、彼に案内され、私は3階のナースステーションへ足を運んだ。
「便器の下からこんにちわ」と書かれた張り紙に「脱糞」「放尿」などの文字が躍るチラシ……V&Rプランニングさんは、スカトロ(糞尿に愛玩的な興味を持つ性的嗜好)を中心とした映像制作でカリスマ的人気を誇るAVメーカーである。「鬼のドキュメンタリスト」の異名をとる安達かおる監督も有名であろう。
ナースステーションに入ると、そこには衝撃的な光景が――
何と!撮影会が行われようとしていたのだ!!
和式便器の下に仰向けになり、そのアングルで女性を撮影するというユニークな撮影会。今回のお客さんは、AVメーカー『ナチュラルハイ』のスタッフさんだ。自社の宣伝をするため、黄色い手袋を着用している。私が取材に訪れたため、彼が便器の下にいられる時間が延びたのである。私は、彼から感謝のお言葉をいただいてしまった(笑)
こちらのブースでは、撮影会だけでなく、DVDの販売も行われていた。安達かおる監督は海外出張で不在だったが、スタッフさんが親切に対応してくれた。
今回の目玉商品でもある『ゆうたくんのスカトロ大冒険』は、インド人と日本人のハーフである女性監督・さいゆ~き氏の作品だ。今後、「ハーフで女性のスカトロ監督」というのを売りにしていきたい、とさいゆ~き監督は熱く語る。
DVDを販売しているものの、やはり人気があるのは撮影会。和式便器の下から女性を覗くという背徳的な行為を2分500円で楽しめることから、毎回かなりの動員数があるそうだ。別のイベントでは、和式便器そのものを購入していった猛者もいたとか。人間の嗜好は実に様々だ(笑)
次は、便器の下で頑張っていた『ラッシュ』さんのブースへ――
見るからに怪しい赤い筒がズラッと並んでいる。ラッシュさんのテーマは「催眠術」!
今年から催眠術ものに力を入れていくというラッシュさんは、今回、プロ催眠術師RED氏を招いての催眠ショーも披露した。取材に同行していた愛華さくらさんが「催眠ショーを観たい」と言うので、私も一緒にショーを鑑賞させてもらった。
RED氏が女の子の瞳に光を当てる。彼女の体から力が抜けていき、ビクンと痙攣した後、その自由が奪われてしまった。彼女は目を閉じて口をパクパクさせながら、自らの肉体に起こっている異変に翻弄されていた。RED氏の「1、2、3!」という声。催眠術にかかった女の子は、RED氏の意のままに操られるマリオネットと化してしまった。私もさくらさんも、官能的な催眠ショーに目が釘づけだった。
廊下を歩いていると、「鼻フックショーが無料で見られますよ!」という声が聞こえていた。その声に誘われるまま、私は薄暗い病室へと入った。そこは、フェチフェスでも出展経験のある『餌的屋』さんのブースだった。
餌的屋さんは、鼻フックや鼻責め、顔面変形といったプレイを得意とする。監督のカバカバ男氏は「鼻フェチ動画を撮らせたら右に出る者は無い!」というくらいフェティッシュな拘りを持っており、コアなファン達からも高く評価されている。そんな餌的屋さんの新作『鼻マッカーサー』が来月発売予定。新作の見どころは、ギャルの顔面変形だという。鼻フェチにはたまらない一作となりそうだ。
いよいよ鼻フックショーが始まった。緊縛師が、スーツ姿の女性を縄で椅子に括り付ける。女性が完全に動けなくなったところで、カバカバ男監督が彼女に鼻フックを装着する。
フックで鼻孔を広げられた彼女の顔面を、カバカバ男監督があらゆる角度から執拗に撮影する。歪んだ顔面を観客に見られ、ビデオ撮影され、彼女は羞恥心に打ち震えているようだった。更に、観客の一人が、先を尖らせたティッシュを彼女の鼻の穴に突き刺す。粘膜を刺激された彼女は苦痛に顔を歪めるのだった。
「この顔を撮影してください」というカバカバ男監督のご好意のもと、顔面変形した女性の顔をドアップで撮影させていただいた。鼻フックと指とで二方向に引っ張られた彼女が印象的だった。
スカトロ・催眠術・鼻フックというフェチ要素に拘るメーカーさんの取材は刺激的だった。新しい世界がそこには広がっていたのだ。「未知との遭遇」を楽しめるのもまにけっとの魅力である。(続く)
写真・文=みみずく
まにけっと公式HP:http://maniket.jp/