デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ

デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ

5月16・17日、東京ビッグサイト(東京国際展示場)にて、アジア最大級のアートイベント「デザインフェスタ」(略称「デザフェス」)が開催された。日本全国からアーティストたちが集い、オリジナル作品を展示販売。お客さんの数も半端ではなく、その中には出展者さん以上に個性的な姿もちらほら。老若男女を問わず楽しめるイベントとして、デザフェスは大いに賑わっていた。

 

私も、数年前から毎回デザフェスには一般参加していた。しかし、今回は、フェチフェス広報として入場。事前調査をせずに広大な会場内を2日間で回り、フェチフェス出展経験者を探し出してお話をうかがう、という無謀な突撃取材に挑んだ(笑)それが成功したか否かはさておき、取材させていただいたフェチフェス出展経験者の皆さんを紹介していきたい。

 

記事の第1回目は、ソフビ界の巨匠サンガッツさんと愉快な仲間たちの魅力をお伝えする。

デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ

サンガッツさん

頭にタコを乗せている男性がサンガッツさん。彼はフェチフェス常連出展者である。

フェチフェスでは、ラバースーツ、ガスマスク、緊縛、人外など、フェティッシュなモチーフのソフビ(ソフトビニール製の人形)を展示販売。「水龍敬ランド×フェチフェス」では、新作の「乳口枷」と「チョコ松茸師匠」が大好評だった。ソフビ作家自体が少ないこともあり、サンガッツさんは、今やフェチフェスになくてはならない存在となっている。

デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ

サンガッツさんは、フェティッシュなソフビ以外も、怪獣や妖怪など、幅広いジャンルをカバーしている。それらの作品がズラッと並んでいる光景は壮観だ。見ているとどれも欲しくなってしまう。

今回は、新作「ダブルヘッドタテオベス」「モノアイタテエボシ」に加えて、浅草で開催される「大怪展」とのコラボ作品「大怪展・妖衆化ソフビ蓄光版」も初披露。完売商品が出るほどの人気ぶりだった。

 

さて、サンガッツさんがフェチフェス出展する場合、他のアーティストさんとコラボすることが多い。そうしたコラボ経験のある方々を紹介しよう。

 

デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ

ヤモマークさん(左)&てんぐちん(中)&的の人(右)

こちらのユニークな3人は、怪獣ソフビメーカーのヤモマークさんとぐれキャラ・てんぐちん&的の人(不自然なので敬称略)だ。本来接点の無かったヤモマークさんとてんぐちん――2人の出会いはフェチフェス05にさかのぼる。てんぐちんを初めて見たヤモマークさんは、半妖娘(人間と妖怪のハーフ)に魅了され、彼女のソフビを作る決意を固めたのだった。その結果――

デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ

ヤモマークさんの拘りが込められたてんぐちんソフビが、今回、初のお披露目となった。「怪獣とは違って、女の子のソフビは作るのが大変なんですよ」と語るヤモマークさんは、「スカートの中を再現して、お尻もしっかり見えるようにしました」と作品の見どころをPR。その精巧な作りが功を奏し、1日目でてんぐちんソフビは完売した。

 

天狗といえば、こちらのブースも忘れてはならない。

デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ

てんぐアートさんのブース

天狗の総合商社を目指すてんぐアートさんだ。彼も、サンガッツさんと一緒に何度かフェチフェスに出展している。「フェチフェスなのに天狗!?」という珍しさもあって、お客さんが興味津々で商品を眺めていた。

デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ

ソフビなどの立体作品のイメージが強いてんぐアートさんだが、今回はイラストに力を入れていた。彼は、去年からイラストを毎日1枚描いてはネットにアップしている。そうした活動の成果をデザフェスにて展示販売。「カラス天狗がいるなら、他の鳥も天狗になってもいいんじゃないか!」という彼の思いがそこにはあった。

私が取材している最中、てんぐアートさんのファンが訪れ、「ここが黄色いのが欲しいんですけど……」と話していた。てんぐアートさんの拘りがある一方で、お客さんにも拘りがある。両者の拘りが交錯するとき、また新たな作品が生まれるのだ。

 

サンガッツさんとよく一緒にフェチフェスに出展しているのはこの方――

デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ

ドル・ロッフォさん

毛糸で制作したぬいぐるみである「アミグルミ」を制作販売するドル・ロッフォさん。今回も、沢山のアミグルミがブースに並んでいた。

デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ デザインフェスタ vol.41~<その1>ソフビの世界~サンガッツ・ヤモマーク・てんぐちん・てんぐアート・ドル・ロッフォ

ドルさんは、基本的に同じアミグルミを作らないアーティストさんだ。それゆえ、一つ一つのアミグルミには「二面性」「FAKE HEAD」など、固有の名前が付いている。ストラップタイプは700円から、大きめの作品は1000円からで、お求めやすい値段である。

その中でもひときわ目立っていたのが「アレっぽい…」という一連の作品群(右の写真)「アレ」って何?と思わなくもないが、「アレ」は「アレ」である(笑)こちらの作品はフェチフェス05でも販売され、私も黄色い一体を購入した。とても可愛らしいアミグルミだと思うのだが、ドルさんご本人は、「ここは子どもも多く通るんですよね。持ってくるものを間違ったような気がします」と苦笑い。そんなドルさんのブースには、沢山のアミグルミファンが立ち寄っていた。

 

サンガッツさんと愉快な仲間たちは、デザフェスでもお客さんを楽しませていた。(続く)

 

・デザインフェスタ公式HP:http://designfesta.com/

写真・文=みみずく

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA