まにけっと＜その４＞～個性派出展者の魅力～穴姫おかず・muzzloop・NHAP・ふくねこや

まにけっとでは、一般的な「美しい」「可愛い」には収まり切らない個性派のアーティストさんも出展する。今回の記事では、ユニークな魅力を売りにした出展者さんにスポットを当ててみよう。

 

 まずは、こちらのブースから。

――ここは、お化け屋敷か？それとも、ホラー映画の撮影現場か？

一瞬そんな疑問を抱いてしまうが、もちろんここはまにけっと会場の玉井病院スタジオである。そして、こちらのホラーなお二人は『穴姫おかず』ブースの住人達。背景が病院なので怖さがいっそう引き立っている。「怖っ！！」と言ってお客さんが逃げて行ってしまったほどだ。「怖がってもらえると嬉しいです」と長い髪の間から笑みを漏らす穴姫さん。

不気味な髪の毛が溢れかえっている物販コーナー。販売物のDVD『エログロホラー』は、ホラーの世界観にアダルト要素を加えたという意欲作。穴姫さんは、血を流していたり、内臓をぶちまけていたりするのがお好きなのだとか。今回の彼女は貞子をモチーフにしているが、次回は「ひきこさん」をやりたいという。ひきこさんは都市伝説に登場する女の妖怪で、子どもを肉塊になるまで引きずり回す異常さが怖い。そんなひきこさんを演じる上で、現在、穴姫さんは、引きずられる役を募集中である(笑)

 

こちらのケモナーなお二人は、『muzzloop』ブースの十狐さん（左）とPOCOさん（右）――つい触りたくなるモフモフ感が魅力的な獣人コンビだ。

チェキや缶バッジの他、写真家・一川ジルさんが撮影担当した写真集『てんこもり』が初のお披露目だった。『てんこもり』は、muzzloop 初の写真集で全年齢対象。アダルトな描写がないので、大人から子どもまで楽しめる写真集となっている。muzzloop のお二人は、「今回の写真集制作をきっかけに、様々な方面で活躍していきたいです」と意気込む。

実は私、十狐さんのファンである。もちろん『てんこもり』を購入し、図々しくもサインをお願いした。ペンを握りにくい手であるにも拘らず、十狐さんは、私のために一生懸命サインを描いてくれた。そんな彼女の姿に萌え～(笑)

 

出展者には女性が多い中、男性が女性として振る舞う「男の娘」のブースもあった。

こちらは、『NHAP』の美月葵さん。マルチタレントを目指して、フェチな活動や作品制作に励む男の娘だ。

今回の新作ROMは『美月葵の夢の中』だ。旧作ROMや関連する小説冊子も取り揃え、充実したブースとなっていた。美月さんは、WAM（ウェット・アンド・メッシー）や呼吸制御など、フェティッシュなプレイを得意とする。たとえば、ウェット（濡れフェチ）動画の撮影では、セーラー服が濡れる位置やアングルに細心の注意を払い、水滴がポタッポタッと落ちるシーンも大切にした、という。彼は、作品への拘りとともに、「フェチフェスに絶対出展したいんです！」と熱く語った。

美月さんは、我々のために特別に圧縮シーンを見せてくれた。密閉したビニール袋に美月さんが入り、袋内の空気を掃除機で吸引していく。ビニールが彼の体にぴったりと貼り付き、彼を完全に拘束するのだ。呼吸すら不可能な真空状態で、彼は、まるで圧縮された布団のようになってしまった。私達は、息を呑んで、命がけの彼の姿を見守った。

 

１階の廊下を歩いていると、更衣室から、見覚えのある女性が出てきた。

先月のむちフェスでも取材させてもらった福山ねねこさんだ。「以前お会いしたときよりも更に可愛くなりましたね！」と私が言うと、「でも、私、むちフェスから４キロ太ったんです」とねねこさんは照れ笑い。しかし、その４キロが彼女にふくよかさを与え、お肉系モデルとしての魅力をアップさせたのは間違いない、と私は思っている。そんな彼女に案内されて、私達は『ふくねこや』ブースへ――

ふくねこやさんは、何といっても「ぽっちゃり」に特化した作品を扱っているのが嬉しい。スレンダーな女性がもてはやされる昨今、肉感のもたらす魅力が脚光を浴びる場面は少ない。「もっとふくよかな女性がいいのに……」そんな男性にこそ、ふくねこやさんがオススメ！

今回は、ねねこさんのROM『ふくふく』『ふくふく マニアクス』の出展に加え、夜海魔理愛さん＆☆ゆ～き☆さんとのコラボで写真の販売も行っていた。ねねこさんと☆ゆ～き☆さんが色っぽく戯れる――食べものをこぼしたり、「捕われた座敷童」を演じたり――そんなお二人のお姿を魔理愛さんが撮影。写真からはいずれもフェティッシュな香りが漂ってきて、私は思わず３枚購入した。

 

まにけっとは、幅広いジャンルの出展者さんが集い、混沌としていた。しかし、そんなカオス空間こそが我々を惹きつけるのではないだろうか？（続く）

写真・文＝みみずく

まにけっと公式HP：http://maniket.jp/