18禁の祭典『下品で最低7』略してゲヒサイに行ってきた!

 2024年3月、『下品で最低』をテーマにしたジャパニーズ18禁の祭典『GEHISAI(ゲヒサイ)』に行ってきた!年に一度、デザインフェスタギャラリー原宿という「ジャパニーズ文化のるつぼ」な発信地にて開催されており、これが通算7回目の展示会となる。

 

 主催者及びメイン出展者たちは北海道在住のクリエイターで、毎年この狂祭をめがけてSNS発信を続けた結果、アダルトやサブカルや裏アカ界隈での知名度が年々伸びているというのも味わい深い。定期的に上京しては都民に混乱の種を植え付けて帰る道民たちのソウルには強烈な馬力があり、じぶんも何かしたい気持ちになる……!

 

2022年『下品で最低5』の記事はこちら
2022年『下品で最低』のオナホ制作ワークショップbyホットパワーズ

 まず、お断りしておくとフェチフェスblogでは『下品で最低(ゲヒサイ)』展示物の1/10ほどしか掲載していない。自力でプレイしてこその出展品、アテンドされてなんぼのコーナーが半分以上を占めるので「成人していて入場料1,000円を支払える人で誓約書サインかボインOKなら基本どなたでも門をくぐれるので、とりあえず現地に行ってください!」というのが、いちゲヒサイファンとしての本音だからだ。『下品で最低』観光の皆さまはソロ突入でもいいし、複数でパーティを組んでの攻略もアリなので、どうか気がふれそうになるまで18金の空間に全身をうずめてきてほしい。イキソビレチャッタよ!という人は安心してほしい、彼らは来年もヤる方向でいる。

 

 さて、下図はデザインフェスタギャラリー原宿のポップ&ちらし置き場なのだが、気のせいかもしれないが「下品でサイテー」のだけ異様に目立つ。はずかしいからやめてほしいわね……!と思いつつ、サッと数枚ピックアップしておいた。

 階段をのぼると突然「ベージュのベールで包まれた怪しげな何か」が現れるのだが、画像を見てピンときた人は常時ピンピンになったままでいいし、いまいち想像できない人は是非とも近寄って「これ……なんですか……?」とスタッフさんにたずねて欲しい。懇切丁寧に教えてくれると思う。ゲヒサイ実行委員によるとこのオブジェは「新しく作り替えた」らしいので次の展示でもきっと存在すると思う。

 そして、いろんなところに目がイッてしまい焦点が定まらなくなるフロント(下図)。ン……? あーッ!今気づいたけど、せっかくデスク右側に「乳首チャイム」が置いてあるのに、それを押さずにスタッフさんに声を掛けちゃったよ~~!うえーん、乳首押し忘れた~~!

 

 これさ、鳴る音は「ちーん」なのか「ぴーん」なのか「ぼいんっ」なのかどれなのかな……。試したかった……。普段お上品に暮らしているので、こういう「下品RTA(リアルタイムアタック)」に出くわすとその存在意義を一切問わず完全にスルーしてしまう。ちなみに、拇印をボインと書かれた誓約書は『ゲヒサイ』参加3年目にして見慣れてしまい、「いつものですね」とか言ってしまった。カンが鈍いのも困るが、慣れも怖い。

 川崎の『かなまら祭り2024』にも出品予定のハンドメイド作品(下図)。男性器と女性器とコンドームとアダルトグッズの耳飾りとブローチなのだが、わたしは狙っていたものが買えたので満足。こういうアダルティックに寄せたクリエイティブなものをどう表現すれば下品じゃなくなるか?を考えていたところ、「まんまらまん」公式が<セクシュアリティ雑貨>と呼んでいて、なるほどそうか!ってなった。おもわず直接的な語句をblogにぶちまけるところだったぜ!

 

 ……と、言いつつ書いちゃうんだけど、ちんこ・バイブ・使用済みゴム・クリトリス・ナプキンはえっちだな卑猥だな生理的だなとおもうのにエネマグラは「伝わらない人には伝わらないのでは?伝わっていても大概の人が無視をキメ込むのでは?」という安心感が若干あり、SNSでついつい拡散してしまう。

 下図は『下品で最低(ゲヒサイ)』戦利品の一部。ズームアップで撮影しているから存在感がより一層際立ってしまうが、実際アクセサリーとして身につけていたら「さりげなくバイブ、それとなくクリトリス」くらいじゃないかな。いくらとは言わないが良心的な価格。バイブは形と色違いで5種類くらい欲しいところ。

 個人的にクリティカルヒットだったのが、もらってうれしい『おめこ券』。おこめ券ではない、おめこ券だ。1枚500円なのだが、安いか高いかでいえば(売り値がつくはずのものじゃないので)安い。本当に安いかと問われたら(紙きれ1枚の値段としては)高い。なんだか哲学的なことを考えてしまう。「おめこ券」は裏側に取扱説明書があるが、読めば読むほど上手に交換できる相手が地球にはそうそういないようにおもえる。ハプニングバーとかにこれを置いてみたらいいかもしれない。言うてジョークグッズなので、これを使って本気で何かを成し遂げようとする人はいったん距離をあけたほうがいいかもしれない。すべては自己責任である。

 『下品で最低(ゲヒサイ)』は何が素晴らしいかというと、会場にいる女性たちが排卵日をアピールして「今日ちょうどあれなのよ」「たしか全員そうですね」「えっちだわ~」「わかる、えっち」「チャンスよー!」などと言い合っているところだ。下品っちゃあ下品なんだろうけど、アッそれでいいんだ?っておもえて胸が軽くなる。たぶん、そのくらいでいいんだとおもう。目印になるバレッタも売っている。分かりやすい。

 『祝祭排卵日』(作詞・編曲・歌・録音 まいまい)は耳に残るピリオド(period:生理、生理日、月経)ソングなのだが、意味合いとしてはマツモトキヨシとかの大手ドラッグストアで曲がかかっていても問題なさそうである。とはいえ、これは生理的に安全な空間で、作者が女性だと知った上で聴いているから違和感や嫌悪感がないのだろうとおもうが、心身ともに紛れもなく男性である人がこれを推奨していたり、宴をひらいていたら「ちょっと待った~!」をかけるとおもう。

 

 (歌詞掲載)出てきた出てきた排卵日/月に一度のお祭りデー/危険日なんて呼ばないで!!/毎月がイースター排卵日/絶好調だよ排卵日/月に一度の排卵日/みんなで歌おう!!/おめでとう排卵日!!

 札幌のデザイナー・ウルトラマンコニシさんによる「100日間まいにちんこ」的な作品群。『下品で最低』会期中、とある冒険者が伝説の「ヤマタノオロチンコ」を討伐(購入)したと聞いて心躍った。あの何本もの巨大なオロチたちを討つ(身につける)猛者がいるとは。

 

 わたしはバイブっぽいフォルムならウェルカムだがちんこっぽいのは遠慮するという小難しい雌型のヒューマンなのだが、両者の大きなフォルムの違いって何だろう?と考えてみたところ「意図的・意識的なカリと金玉の有無」かもしれないとおもった。……など、『ゲヒサイ』では思わず大人の自由研究みたいな視点が生まれてしまう。

 また、画像にはないが牛革製スラングストラップでは「postboned」(予定外のセックスで遅刻すること)や、「frosty jim」(コンドームの中に排尿して凍らしセックスなどの際に用いること)、「teabagging」(顔の上にまたがり金玉を人の口に入れること)、「dog in a bathtub」(陰嚢を相手のアナルに入れること)、「ninja sex」(音を立てずにセックスすること)、「boner」(勃起したペニス)、「angry dragon」(フェラで口内発射をし直後に後頭部を叩いて精液を鼻から出させること)など数十種類の下品で最低なスラングが刻印されていた……。

 

 ……さて、気を取り直して次は童貞こそがアイデンティティのチェリーボーイ・ノーパンくんによる雑誌『CHERRY MAGAZINE』のコーナーだ。チェリーアイドルこと小日向あなる、チェリーシンガーことMASAYA、チェリー高校生こと桜よしあき、チェリー芸人こと恋しくてジョニーなど、一人で何役も演じ、妄想で記事を書く。本人はマインドがギャルなので、ネタではなく無意識に顔元にピースを寄せてキメていることがある。物販は、売れに売れて手元にあるのが今これだけ……というのをファンなら知っている。今回も完売したらしい。次のイベントの物販どうするんだろう(ファン目線による心配)。

 

 『足裏拷問少女フェチ』という凄味のあるクリエイター・稽古屋さんは「Kawaii!足裏着せ替え」「生贄ガールズ・新感覚 拷問管理R18ゲームブック」を発表。フェチフェス出展者であり、下品で最低か?と問われると違うジャンルなのかもしれないが、「火渡り!根性焼き!鞭打ち!生贄脂肪の女の子に最大限の足裏拷問を喰らわそう!」という文面から各自判断していただきたい。ご本人は「まったく同じとは言わなくても、近しい匂いのするフェチの方と交流したり、覚醒したり、語っている姿を見るとうれしくなる」という、とても穏やかな方である。

 

 「合計90秒以内にすべてのホックを片手で外せ!」という器用さをはかるゲーム。最速8秒の猛者がいたのを目視したが、正気の沙汰とは思えない……!壁に貼ってあったメモ用紙のお名前を拝見すると愛染縛さんとあり、なるほど(なるほどなのか?)錦糸町にある女性限定の会員制フェティッシュバー耽溺の店長さんじゃァないか……!耽溺さんもフェチフェス出展者である。フェチについて安全に話せる場が欲しい女性の皆さん、どうぞ遊びに行ってみてね。

 

 先に言っておくと、めちゃめちゃこういうの好きです。何の変哲もない四角い箱の上にガラスコップが置いてあるだけ。何をするんだろう?と思ったら、コップを使って壁に聞き耳をたてることで何か音が聞こえてくるので「壁の向こうで何が起きているかを当てる」というもの。まるで科学博物館の催しものである……。聞いてみるといろんな発想が出てくるわけだが、その妄想こそがシンプルに下品なので笑ってしまう。

 

 『ゲヒサイ』の伝統芸になりつつある「のぼり芸」、仮に思いついたとしても実際は誰もやらなさそうなアイデアをがっつり具現化するスタンスは、とても好意的である。「ワンちゃんおさんぽできる」だけなのだが、ベランダに立てて道行く人の目に触れるか触れないかくらいの加減にしてあるのも絶妙だ。目撃した人が何らかの裏メッセージを読み取ってしまったとしても、それは本人の心の中にあるものなので「そうなんだァ」とか「いいなァ」とか思ってしまっておけばよい……。

 

 自分にとって興味のあるものをとことん探求するマニア界隈には「顔ハメ看板」(顔ハメ看板マニア・顔ハメ看板ニスト)というジャンルがあり、『じゃらんnet』においては「旅してハメたい『全国ご当地顔ハメ』40選・東西対決」という旅行記事まであるが、18禁の祭典『下品で最低』では「ハメられ看板」というものがある。四つん這いになる人がほとんどなので顔ハメといえばそうだが、類似ジャンルと謳うと正規の顔ハメに怒られそうなのが良い味だしている。なお、ゲヒサイだと性器の顔ハメになる。

 

……と、こんな感じのゆるいレポートなのだが会場にはもっともっといろいろあったんだよ!Xで「#下品で最低」と検索すると当日の賑やかさが分かるよ!皆さん是非ともXをフォローして次回の『下品で最低』をともに、ともに見届けましょうぞ~~!

 

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